プロローグ


それは、1通のメールから始まった。

「管理さんの使っているコミュニティ、私も招待してください。」

読者からのメールはほぼ毎日のようにやってくる。

だからメールがくること自体は何も驚かない。

問題はその内容の方であった。

ここで言う「コミュニティ」とは、基本的には招待をされないと参加できない有名なSNSサイトのことだろう。

たびたび日記やメルマガの話題にも出しているし,他に思い当たるものがない。

おそらく,周りに既にこのコミュニティに参加していて、招待してくれるような人がいないと参加できないのだろう。

管理の友達リストに登録されている人は、ほとんど読者の方ばかりであったが、もともとコミュニティに参加していたか、ありがたいことに管理の内容のない文章を読みたがってくれて、わざわざお友だちに招待してもらって友達登録の申請をしてくる人ばかりであった。

そんなわけで、今回のこの「私も紹介してください」事件はちょっと珍しい事例なのである。

「私も招待してください。」と言ってくるあたり,友だちリストの1000人を管理が招待していると勘違いしているのだろう。参加したくてもできないのはちょっと可哀想だな、と思い、普段はあまりメールを返したりしないが珍しく返信、招待をしてあげた。

ちなみにこのコミュニティを利用しはじめて結構な年月が経つが、「招待してください」の類のメールがきたのはこの人を含めて2件だけであった。

このほんの気まぐれが、のちに大事件になるとは思いもしなかった・・・。

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