3.絶対王政


さて、こうして1つの面倒な事態は去ったのですが、この事件の後に管理とRさんの関係に若干変化が現れました。

そう、この出来事を「失敗の始まり」と呼ぶ所以はここにあったのです。

この大きな事態を引き起こしてしまったRさん。

フラれると思っていたのにフラれなかったせいか、

「こいつは何をしても捨てたりしない。」

そういった認識を持ってしまったようです。

実際、管理は彼女という存在に対して怒ることは滅多にないと自負しています。

そのせいか、高圧的な態度になり、ワガママを言うことが多くなってきました。

まず最初に言われたのが

「私は男の人と連絡を取ったりしてないのだからあなたも電話帳から女の人を削除して。」

でした。

おかしい。これはおかしい。

別にこっちから

「男のアドレス全部消して。」

と頼んだわけではない。

勝手にしておいて

「私もしたからあなたもして」

これはおかしい。

いやね、管理もかなり嫉妬とかする部類の人間ですから、気持ちはわかりますよ。

他の異性に気が浮ついてしまうのではないか、その手の心配をする気持ちはわかります。

そりゃあできれば異性と連絡は極力取らないで欲しい。

しかし実際の人間関係って「異性と全くかかわるな」ってほとんど無理じゃないですか。

仕事の関係もあるだろうし、単に仲のよい異性の友人だっています。

今まで築いてきた友情を捨てさせるのを簡単に強要させられてはたまったものじゃありません。

それにやっぱり、

「私もしたからあなたもして」

これは理屈として納得できない。

逆に管理が全裸で町を走り回って、

「私もしたからあなたもして」

といったら同じことをするのかと。

美人のお姉さんにはしてほしいけど残念なことに普通はしてくれない。

しかし、この頃からか、自分のワガママが通らないと気が済まなくなったようです。

反論したら怒り狂う、ヒステリックな女性になってしまいました。

もしかしたら、本性はもともとそんな女性だったのを隠していたのかもしれません。

仕方なく、一部の仲の良い人だけを残して、ほとんどの女性のデータを電話帳から削除しました。

これに気をよくしたのか、Rさんはさらにワガママを押し付けてきます。

今度は、

「読者とメールするなんておかしいから読者のデータは全部削除して。」

とのことでした。

長くサイトとかしていると、仲の良い読者とは直接携帯でメールしたりすることもあります。

そこから一緒に企画を作ったり、ラジオに参加してもらったりすることも少なくないです。

で、今回の要望は、そんな読者とのメールは一切するべきではないということでした。

既に女性のデータはほとんど消えている状態なので、今度は男の読者を消させられます。

この頃から毎日なにかしらイチャモンをつけては怒っていたような気がします。

もはや、自分ルールにどんなに筋が通っていなかろうが、怒鳴ればなんでも思い通りと思っていたのでしょう。

どこかで洗脳の仕方マニュアルというものを読んだことがあるのですが、この

「相手を否定し、相手を弱らせ、相手の周りを奪っていくことにより正常な判断をなくさせる。」

といった手順はまさに洗脳マニュアルのそれと同じでした。

ここまでで100件以上のデータを削除させられました。

それにしてもこのRさん、自分は付き合う前まで読者の立場でメールしといてよくこんなことが言えたものである。

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